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君を想って海をゆく

みなさま こんばんは~
やれやれ、今日もまた雨!でも昨日より降りは弱かったかな
雨で部屋に閉じ込められるのがイヤで、今日は出かけました^^

まずは、免許の更新へ
わたしが行った警察署、古い・・古すぎた
札幌中央警察署は、職員が感じ悪いとはいえ、
とても合理的で優れていたことを知りましたよ・・

しかも具合の悪いことに、昨日、よしもとばななさんの『ハゴロモ』を読んで
わんわん泣けたので、顔がぱんぱんにむくんでまして
(もともとむくんでいるうえに、さらに泣いたもんだから余計に)
写真がひどいブサ顔に写っていました(--)
向こう数年、この写真かぁ・・がっくり

そんなこんなで、映画!
いつものミニシアターに行きたくて、行ってきましたヽ(´ー`)ノ
今日は雨だし、天気予報でみんな脅されているせいか(?)
観客はたったの3人!ほとんど貸切状態~贅沢でした^^

今日観たのは  『君を想って海をゆく』



※ネタばれあります※



17歳の輝きがまぶしかった
そんな映画でした^^

クルド人難民のビラルは、イラクから3ヶ月歩いてフランスのカレまでやってきた
彼はイギリスに行ってしまったガールフレンドのミナに会いたいし、
またマンチェスター・ユナイテッドのサッカー選手になりたいという夢もあった

トラックに忍び込んで国境を超える作戦に参加するも、
トルコ軍に捕まった時にビニールにくるまれて放置されたことがトラウマで
どうしてもビニール袋をかぶれない
でもビニール袋をかぶっていないと、二酸化炭素探知機の検査にひっかかってしまうのだ
結局、ビニール袋から顔を出してしまい、失敗に終わる

彼が選んだ方法は、ドーバー海峡を泳いで渡る(!)というもの
時間にしておよそ10時間もかかる。水温は10度

最初は動機を隠して、フランス人のシモンに水泳のコーチを頼む
シモンは妻と別居中で、もうすぐ離婚が成立する、そんな時だった
妻のマリオンは難民の為に炊き出しをするボランティアをしている
フランスでは、不法滞在の難民を厳しく取り締まるとともに、
難民を助けたり、援助したりする人も、取り締まりの対象になるのだ

シモンは初め、ビラルを胡散臭く思っているが、妻の気を引きたいという気持ちも手伝って、
ビラルを家に泊めたり、何かと目をかけるようになる
そうしているうちに、二人には確かな絆のようなものが生まれてくる

ビラルは17歳の役なのだけど、とてもかわいい
いつもぽわんとした顔をして、邪気というものがまったくない
ガールフレンドのミナに会いたい、ただそれだけの情熱を持っている
しかしミナはイギリスで、父親の命ずるとおりに、いとこと結婚することになってしまう
これを知ったビラルはいてもたってもいられなくなり、海へと向かう

シモンは何度もビラルに、海峡を越えるのは無理だと言い続けていた
タンカーがたくさん通るし、海上にも警察はいる
君のようにトレーニングを受けていないものは、絶対に渡れないのだと

それでもビラルは行く
わたしはこのビラルの17歳らしい子供っぽい情熱を、羨ましく思った
大人は「無理だ」とあきらめる。なぜならある程度の現実を見てきたから
現実は厳しいということを、ある程度の年齢になると知ってしまうから
ビラルのまっすぐな情熱にこころを打たれる
そして「わたしにもこんな時があったのにな」と大人になったわたしは思う

シモンは結局、妻との離婚が成立する
でもそれとは関係なく、ビラルを助けようと協力しようとするが
警察にも目をつけられ、いろいろと面倒な目にもあう

そして最後
あと少しでイギリスに着くというところで、ビラルは警察に見つかってしまう
わたしが見たところ、ビラルはへとへとになっている風でもなく
あと少し!と思って気を持ち直したところだった
警察との追いかけっこの末、ビラルは海に上がってこなかった

結局、ビラルは命を落としてしまったのだった
皮肉にも、またビニール袋に入れられて送還されてきたのだという(ひどい・・)
シモンはビラルがミナにプレゼントするつもりだった指輪を
イギリスのミナのもとに届けに行く
しかしミナは受け取らなかった
彼女は10日後に、結婚するのだ

わたしたち島国に住む日本人には、国境を超えることの重みが
実感としては湧かない
それにしても・・取り締まるのは大切なのかもしれないけど
結局命を落としたりしてしまう人がいるというのは、どうなんだろう・・
これは映画だけれども、きっとビラルのような人たちがたくさんいるはず

最初から最後まで、くら~い映画でした
もう少し、ビラルとシモンのやり取りの中で、ユーモアがあるとよかったのになと思いました
登場人物みんな全然笑わないし・・

この映画の原題は、『WELCOME』 です
ものすごい皮肉ですね。日本語のタイトルはやけにロマンチックな香りがしますが、
この映画は移民の問題を真剣に取り上げているものです


雨の日に観るのにはぴったりだったかも~

by fotobella | 2011-05-12 22:57 | 映画  

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